ライトボックスの選び方

①ライトボックスの光の色

ライトボックスに使用しています光源により、光の色がそれぞれ異なっています。
光の色を数値で表現する方法として、色温度や演色性等があります。
色温度は、値が大きいほど青く見え、低いほど赤く見えます。単位はk(ケルビン)。
演色性は、色の見え方を表し、演色評価数で表されます。平均演色評価数は規定された
8種類の色の基準光を100としてどれだけ色を忠実に再現しているかを割合で表した各
数値の平均値です。単位はRaです。
ご使用されますフィルムタイプにより、以下のような選定ができます。

<ネガ、トレースで主に使用の場合>
撮影内容の確認が主になりますので、色温度や演色性にこだわらずにサイズや明るさで
選定されることをお勧めします

<ポジフィルムを主に使用の場合>
色と撮影内容の確認になりますので、サイズや明るさ以外に、色温度は5000k、演色
性は100に近い製品をお勧めします。 


②ライトボックスのサイズ

ライトボックス上面の、照明面や観察面と呼ばれています発光する部分のサイズにより、観察できる
フィルムの大きさや枚数が決まります。
以下は弊社で代表的なライトボックスのサイズです 

明面寸法 :300mm×240mm 

左から
35mmスリーブ6コマx7段 観察可能
35mmスリーブ6コマx6段(ネガ袋入)
4x5版サイズ 4コマ 観察可能


このほかに、35mmスリーブ6コマx6段、35mmスリーブ6コマx3段、4x5版サイズ 1コマを観察
できるサイズのものがあります。
また、照明面がA4サイズの場合では、ネガ袋入のスリーブ6コマx6段の端が観察しきれませんの
で選定には注意が必要です。
 
明面寸法 : A4サイズ297mm×210mm 

左から
35mmスリーブ6コマx6段(ネガ袋入)
4x5版サイズ 4コマ可能

 

③ライトボックスの明るさ 

明るさを数値で表現する方法として、照度や輝度等があります。
照度は単位面積当たりの光の量で、照らされる場所の明るさを示します。単位はlx(ルクス)。
輝度は単位面積あたりの発せられる光の強さ。ライトボックスでは照明面上でネガ等を使用する
ため、輝度で表現される場合が多いです。単位はcd/m2(カンデラ) 

<トレースで主に使用の場合>
紙を重ねて使用するため透過光を強くする必要がありますので、輝度が明るいものをお勧めします。

<ネガ、ポジフィルムを主に使用の場合>
ライトボックスではネガポジ用に、輝度1400cd/m2を目安に作られたものが多いです。 

※上記、いずれの場合でも長時間の作業では目が疲れることがありますので、輝度の切替等の調整
機能が あるものがお勧めです。 

 

④ランプの点灯方式 

ライトボックスに使用される光源はガラス管を使用した蛍光ランプと樹脂やセラミックを使用した
LED等があります。
蛍光ランプの点灯方式では、安定器(チョーク)を使用した製品と、インバーターを使用した製品が
あります。

安定器を使用した製品は部品点数が少ないためコストを低くできますが、100V交流電源の周波数(50/60Hz)とランプの点灯回数((50又は60回/1秒)が対応しているため、ちらついて見える場合
があります。
インバーターを使用した製品は、電子部品を多用したインバーター回路により、ランプの点灯回数を
多くできるため(5万回/1秒)ちらつきを感じません。

LEDの点灯方式では高速でパルス点灯する製品や直流電源でそのまま点灯する製品があります。
高速パルス点灯や直流電源を使用した製品はちらつきを感じません。

ネガ、ポジフィルム、トレースで使用の場合>
安定器を使用した製品は、ちらつきにより長時間の作業で目が疲れることがありますので、インバー
ターを使用した製品や LEDを使用した製品がお勧めです。

 

⑤重さ 

ライトボックスの構造では、照明面の真下にランプを配置した直下型や、導光板の側面にランプを
配置した導光板式や、照明面真下から外れた位置にランプを配置したサイド照光式があります。
導光板式は、ライトボックスを薄く設計できますが、使用する導光板の厚みにより重くなる場合が
あります。
直下型やサイド照光式は導光板を使用しないため軽量になりますが、ライトボックスが導光板式より厚くなります。
収納スペースや、ご使用になられる環境等により導光板式が好まれる傾向にあるようです。

 

⑥付属品 

ライトボックスの中には、本体にスタンドを追加して傾けて使用できる製品や、保管や持ち運びが
できるキャリーバッグ等のの付属品が用意された製品があり、別売の場合や最初から製品に付属して
いる場合があります。
ライトボックスの選定におきましては、ご使用になられる環境等により、付属品の有無も大事な要素
かと思われます。